SPEAKER INTRODUCTION
スクールソーシャルワーカー 福島史子
社会福祉士・精神保健福祉士・認定社会福祉士(児童・家庭分野)、教育免許(中・高理科)
市町村の相談室で、17年間、ソーシャルワーカーとして子育て相談や、困難な状況を抱えた子ども(0歳~18歳未満)やご家族の相談、関係機関が子どもやご家族を支えられるようなネットワークづくりを行ってきました。
平成20年、学校にソーシャルワーカーを導入する制度が始まり、すべての子どもが在籍する学校に順次ですが、ソーシャルワーカーが入ることとなりました。
スクールソーシャルワーカーは、問題解決を代行する者ではなく、先生方と共に児童生徒の可能性を引き出し、児童生徒自らの力によって解決できるような環境調整に取り組む重要な仕事であることに期待を持ち、平成22年より、私もスクールソーシャルワーカーになりました。
2つの市町村で合わせて13年、小・中学校に。そして県立高等学校では、ほぼ毎日学校にいる職員として3年間勤務をしていました。そして今は後進を育成する仕事をしています。
また、鳥取大学医学部で医師になる学生に「社会福祉援助論」の講義を11年間行ってきました。どの領域の方も、人に関わる仕事をされる方も、また、子育てをしておられる方にも「ソーシャルワーク」の基本となる考え方を知っていただくことは、勇気や希望を持てることになるのではないかと思います。
<当日のテーマ> 「人は人の中で育つ」
子どもたちの起こす不適応は、人と人、人や環境との関係性の中で起こります。
そのことに、今学校はどのように対応しようとしているのか、少し知っていただき、子どもが学校で不適応を起こしがちといわれていることのひとつ『愛着の課題』について、「ふつう」と言われてきたことに、大きな誤解があったかも、ということを、ご参加のみなさまと考えられたらと思います。
【参考資料】
文部科学省「児童生徒の教育相談の充実について~学校の教育力を高める組織的な教育相談体制づくり~(報告) H29年1月教育相談等に関する調査研究協力者会議」より
スクールソーシャルワーカーは、児童生徒の最善の利益を保障するため、ソーシャルワークの価値・知識・ 技術を基盤とする福祉の専門性を有する者として、学校等においてソーシャルワークを 行う専門職である。スクールソーシャルワークとは、不登校、いじめや暴力行為等問題行動、子供の貧困、児童虐待等の課題を抱える児童生徒の修学支援、健全育成、自己実 現を図るため、ソーシャルワーク理論に基づき、児童生徒のニーズを把握し、支援を展開すると共に、保護者への支援、学校への働き掛け及び自治体の体制整備への働き掛け を行うことをいう。そのため、SSWの活動は、児童生徒という個人だけでなく、児童 生徒の置かれた環境にも働き掛け児童生徒一人一人のQOL(生活の質)の向上とそれを可能とする学校・地域をつくるという特徴がある。 (*不登校は問題行動ではありません)
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